(悪い走り方ではありません。)
「長い距離を走ると、どうしても踵(かかと)を着いてしまう」、そんな相談を受けることがありますが、世界陸上に出ようなマラソン選手でも、踵から着く選手は多くいます。
ペリー博士の著書 「歩行分析」 では、こうあります。
そんな言葉を聞いたことがありませんか?
走るときに、足を踵から地面に着けることで、テコの原理が発生し、効率よく、楽に体を前に進める事ができます。
ヒールストライク走法は、踵を軸に転がすように、接地するときに発生する衝撃を、前に進む力に変換する効率の良い走り方です。
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・接地後に地面からの反発力を利用して、前への推進力を得られます。
・シューズの性能に頼って走れます。
・身体への負担が少ない走法です
・シューズの形状に、トゥ(つま先の向き)が影響されやすい。
地面にシューズの踵が着いた場所を中心にして回転軸が発生するため、シューズのヒールの形によっては、シューズ(足首)が内側に倒れ込むことがあります。
足首が内側に倒れ込むと、膝の痛み、スネの痛み、足底腱膜炎を発生させます。
3つのロッカー(ヒールロッカー、アンクルロッカー、フォアフットロッカー)の中で、ヒールロッカーのみ関節でないところに回転軸が存在します。
ヒールロッカーは踵の形状を使って回転しています。
関節運動ではないため、筋力を使って、速さや軌道の制御ができません。
シューズを履いて走る場合、シューズのヒール部分の形がヒールロッカー機能に大きな影響を与えてしまいます。
自分の意思ではない転がり方となりうる回転運動が起こることは、ある意味リスクが高い制御と言えます。
ヒールコンタクトを行うと、シューズの形状に走り(つま先の向き)が左右されてしまい、怪我につながることがあります。新しいシューズを買った時は、練習の終わりに少し使うなどを繰り返し、慣らしてから使いましょう。