ヒール・ストライクとは、異常歩行を表す用語のひとつです。 heel=踵(かかと) strike=攻撃・打ちつける
本来の踵(かかと)の着くべき個所ではない所から接地していたり、
膝が伸びきったまま接地する異常歩行が引き起こされている事によって、踵が地面に着くときの衝撃を打ち消す事ができず、地面が踵を攻撃している様子を指します。
そんな症状が多く見られます。
特に6歳~12歳くらいの踵が柔らかい歳の子供達が痛みを訴えることが多いのも特徴です。
その場合、レントゲンを撮って踵の骨の端に分節画像が写るとシーバー病(踵骨骨端症)と診断されることがあります。
また、レントゲンに写らないとしても、症状からシーバー病と診断されることもあります。
大切なのは、レントゲンに異常があるか、ないか?よりも、ヒールストライクを起こしているか?いないか?です。
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臨床をする中で、一番多く見られるのは、痛む踵の反対側の足に問題があるケースです。
反対足の立脚期に体幹の異常な傾きが起きるために、カウンタームーブメントとして痛む側の足が内側に入り、本来踵を着くべき個所でない部分で踵を着いてしまいます。
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その他にも、
など、ヒールストライクを起こす原因は多岐にわたります。
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このように、踵の痛みの原因は、局所の異常ではなく、体全体の動作が引き起こす場合が少なくありません。
踵の痛みを治すには、局所だけにとらわれず、全体の動作を見る必要が、問題解決の一番の近道です。