アキレス腱炎の痛みは、一般的に、ふくらはぎの筋肉の硬さが原因と言われ、医療機関では筋肉を緩めるような処置を行なっている事がほとんどです。しかし、その痛みは足が地面に着いたときに痛むのか?それとも離れる瞬間に痛むのか?それによって原因は大きく異なり、治療方針も変わってきます。
足が地面に着くときの痛み
アキレス腱が伸ばされるときの痛み
その他にも
などがあります。
・活動性が増加した場合
・トレーニング強度の急激な増加(距離・練習頻度など)
・怪我などでの長期休養から運動を再開
・不整地や不安定な地形でのランニング
・ふくらはぎの硬さ
・足に合っていないシューズの使用
・アキレス腱に負担がかかるランニングフォーム
・足の過回内(オーバープロネーション)
足首の過回内がある場合、回内を制限すると、アキレス腱炎の症状は軽減することがあります。
アキレス腱は、ふくらはぎから足首の関節を超えて踵の骨に着く腱です。
体の中にアライメント不良があり、下肢が捻られるような動きを繰り返している場合、アキレス腱の旋回が強調され微細損傷を繰り返すことがあります。
足首が倒れ込む動きや下肢が捻られる動きが観察された場合、それによってアキレス腱は引き伸ばされているので、正しい動きを取り戻すことが重要です。
一般的な検査は下記のとおりです。
・普段と比較しての運動量の変化・仕事内容の変化を確認→痛みの出る部位・範囲を確認
★足首を動かして圧痛の場所が移動する→アキレス腱炎
移動しない→アキレス腱周囲炎
・レントゲン・超音波診断器→アキレス腱の石灰化(アキレス腱が白く変化すること)
・踵骨の異常を確認
しかし、レントゲンやMRI・超音波では異常がないケースもあります。また、X線所見で異常が見つかったとしても、それは原因ではなく結果です。
X線に写らなくても、実際に歩いたり、走る姿を観察すると簡単に痛みの原因が見つかることはよくあります。
★激しいランニングや痛みを強くする行動を避ける
→安静にすることが第一です
・練習内容の変更→特に短距離走は避ける
トラック・コンクリートは避け
芝生・土で練習するのが望ましいです
・ふくらはぎの柔軟性を改善する
→アキレス腱からふくらはぎのストレッチ
〈参考記事〉アキレス腱のストレッチ
・下半身の筋力強化/ランニングフォームのチェック
→患部へのストレスを集中させない事も必要です
・物理療法→電気・超音波・温める・冷やすなどがあります
●ランニングフォームのチェック
ランニングフォームが、アキレス腱に負担がかかっているようでしたら修正が必要です。(下はどちらも同じ速度です)