スポーツをしている最中や終了後に足の甲のあたりに痛みや腫れがあるのに、
病院などで検査しても特に異常は見当たらず、痛みや腫れが長引くことがあります。
そんな時に考えられる疾患がジョーンズ骨折や行軍骨折などの疲労骨折です。
疲労骨折は、一度の強い衝撃が骨に加わって骨折してしまう通常の骨折とは異なります。
日々のトレーニングで骨に疲労が蓄積した結果として骨が脆くなってしまい、
通常では骨が折れないような軽い捻挫や片脚で踏ん張るなどの動作の際に骨が折れてしまいます。
骨が脆くなっていく過程で、痛みを感じる(前兆)選手もいれば、
特に痛みは感じず完全に骨折してしまってから疲労骨折に気付く選手もおります。
原因は、人によって様々です。
骨折の痛みを治療するよりも、なぜ?その骨折が起きたのか?一人ひとり違う原因を追究し、根本から解決していくことが不可欠です。
スポーツ時の軽い痛みで発症して、徐々に強くなりスポーツ継続が難しくなります。
初期は足の腫れは殆どなく、歩けないことはありません。 診断はレントゲン撮影で写ることもあれば写らないこともありますので放置される事も多いのですが、突然「パキッ!」と音がして、骨が折れることもあります。その場合は足が着けないような痛みと腫れ、熱感を生じます。
この骨折は、難治性骨折で治りにくいと言われております。
その最大の理由は、一度骨が治ってもスポーツ活動を再開するともう一度骨折してしまう事が多いからです。
繰り返しになりますが、疲労骨折は骨への軽いダメージが蓄積する事によって生じますので、骨が一度ついても、疲労が蓄積する要因を取り除かずにスポーツ活動を再開してしまうと、同じ経過の繰り返しとなってしまいます。
特に若い選手にこの骨折は生じやすいですが、若い選手ほど同級生やチームメイトと一緒にプレーできる時間は限られておりますので、疲労骨折が再発するとその治療のためにプレーできない期間は6~12か月と非常に長い期間を要する事もあり、大変な損失となります。
そのため再発を予防する事がこの骨折の治療の最大の目的となります。