トゥーアウトとは
足の脛(スネ)の骨に対して、つま先が外に開いてしまうことを『トゥアウト(tue out)』と言います。
基本的にはスポーツや歩行などの動作の中で起こってしまう動的アライメントを表現する用語の一つです。
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重要な割に、知られていない腓骨の動き
足首の構造
競技をやる人も、やらない人も、毎日使っている足首ですが、その構造を知らない人がほとんどです。
競技とは、「誰が一番上手に体を操縦したか」を競うことでもあります。足首の構造を理解することは、パフォーマンスの向上や、怪我の予防に役立つと思いますので、ちょっと耳を傾けてくださいよ。
スネの内側の太い骨を脛骨(けいこつ)と言います。外側の細い骨を腓骨(ひこつ)と言います。
この二本の骨で、箸でつまむようにして、足首の骨をつまんでいます。この骨を距骨(きょこつ)と言います。
歩く度に動く腓骨
歩く時、走る時、当然のように足首は動きます。ベンチプレスで60kgを持ち上げるのは大変ですが、歩く度に、人の足は片足で、軽々とその体重+衝撃を支えてしまいます。
ちょっと大げさに書くと、足首を曲げ伸ばしするたびに、腓骨はこのように動きます。
実際には、2.4mm程度しか動きませんが、この動きで体の動きを安定させています。
脛骨と腓骨の動きが悪くなると足首(距骨)の向きが悪くなり
つま先が外を向いてしまいます。(トゥ・アウト)

※アーチの低下を防ぐアーチサポーターは、低下したアーチをサポーターが突き上げてしまうこと、また、トゥーアウトを助長する場合があるので、あまり進めません。

このように、
脛骨と腓骨を結ぶ骨間の筋肉の動きの悪さは、
トゥーアウトを発生させ、
足の裏の痛みや内スネの痛みを誘発します。

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土台が傾げば上に積むものも傾ぐ

足首は体の土台です。
土台が傾げばその上に積むもの全てに影響を及ぼします。
トゥーアウトは、ニーインを招き、膝の故障を引き起こします。
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また、脚のアライメントの乱れは、腰や背骨の乱れを生み出し、頭痛や肩こりにまで波及します。これを上向性の運動連鎖といいます。
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リハビリテーション

足の痛みの原因は、動いている状態を見ないと解らない事がたくさんあります。
体のバランスや動きを確認しながら、痛みを引き起こしている原因を探し出し、 必要なストレッチや、あなただけのリハビリテーションを提案いたします。メンテナンス次第で体が変わることを実感してください。