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疲労骨折の治療(陸上)

陸上(長距離)の疲労骨折

陸上(長距離)の疲労骨折

先月、徳島県からご来院いただきました。

競技は陸上:高校生。

主訴は脛骨の疲労骨折です。


陸上(長距離)の疲労骨折

●内脛が壊れた原因

来院時の歩行がこちらです。痛みが強く、走ることができなかったので歩行のみです。

 

胸の進行方向が右を向き・・・

陸上(長距離)の疲労骨折

膝の進行方向が内を向き・・・

陸上(長距離)の疲労骨折

つま先の進行方向が外を向いている。

よくあるニーイン・トゥーアウトとはちょっと違いう。

 

足の裏の煽り動が行えていません。さて?何でしょう?

 

〈関連記事〉足の裏の煽り運動


通常、背中や股関節の機能的な動きが失われた場合、足の裏でスリップしたり、

足首が倒れこんでくれて、膝や脛の骨にかかる外力を逃がします。

その代償として、足の裏にマメができたり、外反母趾で親指が壊れてくれたり、

筋肉や筋膜が壊れ、足底腱膜炎とか、後脛骨筋炎になります。 

足底腱膜炎とか、後脛骨筋炎になります。

足首の倒れこみは、足が完全に壊れる前でしたら、ヒールレイズやカーフレイズで足を固めたり、

階段ダッシュや、陸上のドリルなどをしっかり行うと、倒れこみはかなり防げるのですが、

一般にはあまり知られていません。

 

 

●体を捻じるテンションの頂点

 

しかし、今回の場合、足首の倒れこみを起こすことはなく、

体を捻じるテンションの頂点が脛にありました。危ないですね。

右足の踵はサピネーションを起こしています

右足の踵はサピネーションを起こしています
右足の踵はサピネーションを起こしています

便宜上、このページでも“シンスプリント”という呼び名を使いますが、シンスプリントとは、

実はクズカゴ的な呼び方で、内脛に発生する痛みの総称として使われます。

主観ですが、同じ内脛に発生する痛みでも、後脛骨筋炎をおこしているのか?

疲労骨折を起こしそうなのか? それによって運動停止の時期も、治療方針も変わります。

動きを観ないと判らないことは多くあります。

 


シンスプリント(内脛の痛み)

 

主観ですが、トゥー・アウトはフォームの問題ではなく、体の故障だと思うのです。


陸上(長距離)の疲労骨折

治すしかありません。

陸上(長距離)の疲労骨折
陸上(長距離)の疲労骨折

左足のトーアウトを誘発している原因は、右足のサピネーション(アンダープロネーション)だと思う。

今回の場合、左足のつま先の向きを変えるには、治すべきは右足だと思います。

陸上(長距離)の疲労骨折

●つま先の向きを整える方法については、いくつかメールで送りました

その内の一つを紹介します。(続く

 

〈関連記事〉つま先の向きを変えるウォーク