足底筋膜炎、後脛骨筋炎、シンスプリント、腸脛靱帯炎──
これらのランニング障害について調べると、
ほとんどのページで出てくる言葉が「オーバーユース(使いすぎ)」です。
一見、「走りすぎたから痛くなった」という話のように見えますが、
実はもう少し深い意味があります。
月間走行距離や、一度の走行距離と勘違いされやすいのですが、
「今日のあなたにとって」の
オーバーユースです。
「同じ練習をしてるのに、急に痛くなった」 ──そんな経験はありませんか?
いつもと同じコース、同じ距離、同じタイムで走ったのに、 ふくらはぎや足裏に違和感が出た。
そんな経験はありませんか?
でも本当に「いつもと同じ練習」だったのでしょうか?
今日の体は、“昨日”と同じではない
朝と夕方と比較して、
足のアーチは3〜5mm下がると言われています。
膝の軟骨も最大0.5mmほど薄くなることが知られています。
さらに、背骨の椎間板も、1日立ち続けると1.5〜2.5cm縮むとも言われています。

つまり、仕事や日常生活の疲労によって、
体は一日の終わりには確実に「沈んだ状態」になっているということ。

昨日と同じ練習でも、
体が昨日と違えば、
いつもと同じ練習でも
オーバーユースになることがあります。
レースの翌日こそ「オーバーユース」に注意
例えば、
普段10km走る人が
レースで20kmを走った翌日、
「軽く5kmだけ走ろう」と思っても、
それが“今日の体にとって”は大きな負担になっていることがあります。
このように、オーバーユースは距離ではなく、回復とのバランスで決まります。
・レース後は最低2〜3日、負荷の高い練習は避ける
・仕事終わりに走るなら、一度横になる
・足首の可動域や姿勢をチェックしてから走る
・回復の質を高める
・筋肉や関節を回復するのは睡眠と栄養