症例106│立位静止時におけるスポーツソックス着用による足アーチ構造の変化

【観察条件】


 

被検者は健康な成人女性(20代)、ペドスケール上で両足を揃えて立位を保持。
つま先立ちは両側同時に最大挙上を行い、3秒間静止した状態を撮影した。

 

 

【観察結果】


 

靴下を着用した場合、両足ともに舟状骨の低下および足部内側縦アーチの膨張が確認された。

 

変化が顕著だった左足の画像を提示する


 

 

特に変化の大きかった左足を比較した結果、
踵骨外側から小趾基部外側を結んだ直線上において、
小趾の外転(開き)が靴下によって制限されていることが観察できた。

 

その結果、
MP関節の収縮(締め付け)力が不十分となり、
足部外側縦アーチおよび水平アーチの形成が妨げられていることが明らかである。

 

【考察】


通常、つま先立ち時には
MP関節・リスフラン関節・ショパール関節が連動し、
足部を一体化させて強固なアーチを形成する。

 

(参考資料)

しかし本症例では、靴下の着圧や素材特性によって
小趾外転が抑制され、その連動が阻害された結果、
内側縦アーチに影響を及ぼしたと考えられる。

 

 

 

この結果は、靴下の着圧設計がアーチ構造の力学的連動に影響を及ぼす可能性を示唆しており、
足部疾患の予防や靴下設計における新たな検討要素となる。

 

 

【関連症例】


症例│スポーツソックスとラクちんソックスによる舟状骨の位置比較(動画あり)症例103
舟状骨の位置変化を動画で比較。靴下による足部構造への影響を確認できます。

 

症例│スポーツソックス着用によるアーチの低下の比較(症例104)
ペドスケールによる観察で、靴下が内側縦アーチをどのように変化させるかを検証しています。