アキレス腱


アキレス腱/あきれすけん


足にあるふくらはぎの腓腹筋・ヒラメ筋をかかとの骨にある踵骨隆起に付着させる腱です。人体で最も強く最大の腱で、歩行や跳躍などの運動の際に必要です。

緑=腓腹筋  青=ヒラメ筋

概要

アキレス腱は足首の後ろにある腱です。ふくらはぎの中央近くからかかとにかけての部位を占め、長さは約15cmほどで最も強靭かつ太い腱です。上部ほど太く、下へ行くにしたがって細くなっています。ふくらはぎにある下腿三頭筋のうち、腓腹筋は内側頭と外側頭の二頭に分かれ、上部が大腿骨の下端に接続している一方、下部は腓腹筋の下層にある平目筋と合流してふくらはぎの半ばでアキレス腱を形成し、踵骨に接続しています。


アキレス腱は歩行や疾走・跳躍などの運動の際、爪先を蹴り出す時にかかとを持ち上げたり、着地する足の爪先を地面に踏み込ませるなど重要な機能を果たしています。しかし、力をこめて踏ん張るなど瞬間的に大きな負荷がかかると、炎症やアキレス腱断裂などの外傷を起こすことがあります。そのため、運動の前には丹念にアキレス腱を伸ばすストレッチングが推奨されています。また、人体中最大の腱であるにもかかわらず走行する血管が乏しく、一旦痛みが出ると難治性となりやすいのが特徴です。

 

〈参考記事〉アキレス腱炎