Q 走った後に太ももの付け根が痛くなりました。
歩くのも痛いです。
3日間ほど練習を中止して日常生活での痛みはなくなったので練習を再開しました。
走っているときは痛くなかったので、いつもより少なめに7kmをスローペースでジョグをした後、
走り終わってから、再び同じ痛みが出現しました。
病院に行ってレントゲン検査を受けましたが『骨に異常はない』とのことで、軽い肉離れと診断されました。
どんなストレッチをすればいいですか?
そんなご質問をいただきました。
A 「肉離れ」とは俗称です。主観ですが、筋肉部に、急激な痛みが出現し、
レントゲン検査で骨に異常がなく、尚且つ、他に当てはまる傷病名がないような場合に
「肉離れ」と言われることがあるように思います。
筋肉が裂けたような筋断裂を起こしている場合はストレッチは厳禁です。
しかし、「走っている時は痛くなかった」とのことでしたので、筋断裂とも違うようです。
今回の場合、腰、背中、股関節に問題があるように思います。
ストレッチを行うなら、その辺りを重点的に行うと良いと思います。 根拠は下記に記したとおりです。
はい。何でしょうね?
時速6km/hでフォームを観察しました。
左足のイニシャルコンタクトです。 中心軸がブレています。
早い話が、この走り(↑)が・・・ こう(↓)走れるように治してやればいいんじゃないですかね??
主観ですが、肉離れは筋肉の硬さが原因とよく言われますが、
筋肉を壊すのは牽引(けんいん)する力だけでなく、捻じれ、衝撃、剪断と、
ROMオーバー・・・と、原因は様々です。
●ハムストリングの捻じれ
治療前のフォームです。拡大してみますよ。
左足が着地した時には親指が見えなかったのに、
プッシュ、ディスエンゲージメントのタイミングで親指が見えています。
左の足だけ、ハムストリングを捻じって走っています。
痛みがない方の右足は捻じっていませんでした。
● 走っている時は痛くないけど、走り終わったあと痛む
「走り終わったあと痛む」症状は、ROMオーバーや、
捻じれが発生しているときに多いように思います。
●足の捻じれを治すには
捻じれを起こしている原因を探します。 このタイミングでハムストリングを捻じってます。
それを引き起こしているのは、空中姿勢の左傾斜・・・
フライ(空中姿勢)に入る前の右足のキックは悪くない・・・
そうなると・・・
背中、腰、股関節が正常に動いていないことが、今回の脚の付け根の痛みを誘発していると思います。
ストレッチを行うなら、腰や背中、股関節のストレッチをよく行う事、
左右が均等に動けるようになるまで行う事を勧めます。
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