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フォアフット走法

フォアフット走法/ふぉあふっとそうほう


フォアフット走法とは

足の「前足部」から接地し、「前足部」で着地する走り方です

フロント接地

 

 

 

ランニング雑誌などが、「フォアフット走法は、怪我をしないで速く走れる最高の走り方」、「ランニング=フォアフット」と書きまくった時期があり、ランニングのトレーナーの多くが信じてしまい、結果的に日本はフォアフット大国になりました。 


フォアフットが広まったのは問題ないのですが、このとき「踵をつくとブレーキになる」「踵着地はNG」といった間違った教えも広まってしまいました。

トップランナーの多くがフォアフットですが、これは意識してフォアフットで走っているのではなく、このスピード領域になると自然と「フォアフットになる」だけのことです。


フロント接地と、フロント着地

 

また、“フロント接地” と  “フロント着地”  が混同している(曖昧になっている)情報が多いようにも思います。

 

つま先から地面に着いても、足の裏全体で着地していれば、「フロント接地、フラット着地」です。

 

 

 


フォアフット走法とは踵を全くつかない?

  

レースではフォアフットで走る選手でも、速度が低いレースの前半や、ジョグで走る時は踵を着いて走る選手も多くいます。「シューズの踵側に削れた跡がついているからダメ」というものでもありません。

 


ペリー博士の著書 「歩行分析」 では、こうあります。 

 

“時速19kmを超えて走るランナーは、たいてい足のフロントから接地し、

そのランナーは時速12.5km/h ~15.4km/hで走る時も、フロント接地を選択する傾向にある。”

 

これを簡単に書くと、「キロ3分前半で走れるようになると、キロ4~5分で走る時も勝手にフロント接地になってしまう傾向にある。」そんな感じでしょうか?? 

  

 


 

 

速度に合わないフォアフット走法は、ふくらはぎの筋肉に多くの負担をかけ、ふくらはぎの肉離れを起こしたり、膝の痛みを誘発する原因になります。

 

「フォアフットで走らなければイケない」、そんなモノではないです。

 

 

 

 

〈関連記事〉ヒールストライク走法


 

 

フォアフットで走る選手のシューズです(ミズノ・ウェーブライダー)

踵(かかと)はほとんど削れていませんが、前足部は摩耗しています。

フォアフット走法
フォアフット走法

実際の接地