足底筋膜炎でも足底腱膜炎でも、呼び方はどちらでも構いません。
ここでは、歩いたり走ったりするときに起こる、足の裏の筋肉の痛みについてお話しします。

足底腱膜炎による痛みが現れるタイミングは、主に3つあります。
-
地面を蹴り出すときに痛むタイプ
-
足の裏が地面に着地した瞬間に痛むタイプ
-
朝起きて最初に足をついたときに痛むタイプ
多くの方が、いずれかの場面で痛みを感じています。

ソックスと足底筋膜炎の関係
足の裏の痛みの原因には、さまざまなものがありますが──
ここでは、「靴下屋の目線」から、
少しだけ“足の裏の痛み”について解説してみたいと思います。
足底腱膜炎の基礎知識
何も痛くない、健康な足の裏です。
足の裏は柔らかく、
特に異常は見当たりません。

でも、つま先の向きを外に向けると・・・
つま先の向きをわずかに変えただけで、
健康な足の裏には見られなかった“スジ”が、くっきりと現れました。

これはつまり、
足底腱膜炎の症状が「つま先の向き」と、
足裏の筋肉の硬さに深く関係しているということを示しています。
体に問題がない問題
この写真は、靴下を履き替えてただ立っただけの変化です。
素足やラクちんソックスでは問題なかったのに、
五本指ソックスを履くと、アーチが崩れ、つま先が外を向いてしまいました。
つまり、ただ立っているだけで足裏の筋肉が緊張しているということです。

足底腱膜炎は、身体に異常がなくても、靴下やシューズといった“用具の影響”で起こることがあるのが特徴です。
足底腱膜炎は、体の異常だけでなく、靴下などの“道具”が原因になることも。
最後に靴下選びのポイントをまとめていますので、ぜひチェックしてみてください 😊

■基礎知識■
つま先の向きが外を向くと足底腱膜は固くなります。
足首の向きが外側に行きすぎると、
**「それ以上そっちに行かないでね」**と
繋ぎ留めてくれるのも足底腱膜です。
ストレッチやマッサージで柔らかくしようとしても、
痛みがなかなか治まらないのは、
“”つま先の方向の異常“”が
深く関係しているからです。

1 蹴り出すときに足の裏が痛い
人が歩いたり走ったりするとき、
必ず訪れるのが「踵(かかと)が浮き上がるタイミング」です。
この瞬間が、足底筋膜に一番大きな負担がかかります。

正しい動きでは、
踵(かかと)は真っ直ぐ上に持ち上がってくることが理想です。
靴下の違いで踵の上り方は変わります。
ところがこの写真のように、
靴下の違いだけで、踵の上がる方向が大きく変わってしまうことは、意外と知られていません。


足底腱膜は足首の向きに関係します。
踵が斜めに上がると、
写真のように、足底腱膜は硬くなります。

なぜなら、体がこれ以上外に傾かないよう、足底腱膜が“最後の支え”として緊張しながら引き止めているからです。
同じ人の足の裏です。
踵の上がり方が変わると、
足底筋にかかる負担はグッと減ります。

筋肉を使わずに、踵があがる体の仕組み
本来、この動きをするときは、
指のつけ根の関節が“支点”となって、
体をテコの力で自然に持ち上がります。
これをトゥーロッカーといい、筋肉の力を最小限にして人が前に進める仕組みです。
足底筋膜炎を起こしやすい靴下
つま先立ちをしたときに、踵を上げにくい靴下は
足底筋膜炎になりやすい靴下といえるでしょう。
なぜならば、もっと大きな問題がこの先にあるからです。

2 地面に足がつき、体重が乗ったときに足の裏が痛む
これまでにご紹介してきたように、
つま先立ち──つまり地面を蹴り出すときの“力の方向”は、反対側の足に大きな影響を与えます。
地面を蹴り出すときに、
体が外に傾いたり、体に回転がかかると

前に出す足のつまさきは外側を向きます。
これは体の反射でおきるムーブメントですから
意識では制御できるものではありません。

その結果、トゥーアウトが発生し、
反対側の足の向きを狂わせて
着地の時に足の裏が痛くなることがあります。

このように、歩行やランニングでは、
「痛みのある方と反対の足に原因がある場合」が多いので
足の痛みの治療は難しいのが実際です。

対策
もし「私の靴下、大丈夫かな?」と不安に思われた方は、
ぜひこの簡単なチェックをしてみてください。
その靴下を履いたまま、まっすぐ背伸びしてみましょう。
もし真っすぐ立てない、体が傾くようなら──
それは、たとえ他の人には良い靴下でも、
あなたの足には合っていない靴下です。
医学的な理論というより、
日々、足と向き合いながら見えてきた“現場の真実”といえるでしょう。

※この記事が少しでも参考になったり、
まぼろし工房の活動を応援したいと思っていただけたなら──
ぜひ、その勢いで**「ラクちんソックス」**をポチッとしていただけると嬉しいです。
また、もしあなたの周りに足のことでお困りの方がいれば、
紹介していただくだけでも大きな力になります😊💦