ランニングで腸脛靭帯炎になる原因とは?│腸脛靱帯炎・膝の外側が痛い

「膝の外側が痛い」
それが走るたびに続くなら、腸脛靱帯炎(ちょうけいじんたいえん)かもしれません。

 

ランナーにとっては「ランナー膝」とも呼ばれ、特に初心者や、長距離走を始めたばかりの人に多く見られる症状です。

「腸脛靭帯炎で膝の外側の骨が痛い」

 

腸脛靱帯炎

腸脛靭帯炎の症状と進行


腸脛靱帯炎

 

どんな症状?

 

  • 初期症状: ランニング後に膝の外側に痛みを感じる。

  • 進行すると: 休んでも痛みが治まらず、膝関節を曲げ伸ばしするのが難しくなります。

 

  • 重症化: 膝を伸ばしたまま歩行するようになります。

 

 


腸脛靭帯炎の原因は筋肉の硬さだけではない?

腸脛靭帯炎の原因として「筋肉の硬さ」が挙げられますが、実際には他にもさまざまな要因が影響しています。腸脛靭帯に繋がる大腿筋膜張筋大殿筋の緊張が強くなると、これらの筋肉が摩擦を引き起こし、炎症を引き起こすことがわかっています。

 

 

腸脛靱帯炎

腸脛靭帯炎はなぜ片足だけに痛みが出るのか?

もし原因が筋肉の“硬さ”だけなら──
痛みは両足に同時に出ても、おかしくないはずです。

ですが、腸脛靱帯炎は、たいてい片足だけに起こります。

それはなぜか?

🔍 原因は「摩擦」だからです。

具体的には、走るたびに──
腸脛靱帯が膝の外側の骨(大腿骨外顆)にこすれることで炎症が起きます。

この摩擦が生じるのは、

  • 足の着き方にズレがあるとき

  • 骨盤や体幹がブレているとき

  • そして、片方の足だけが不安定なフォームで着地しているとき

筋肉の硬さではなく、動きの中の“ねじれ”や“ズレ”が原因だという証拠でもあるのです。

 

 


腸脛靭帯炎を引き起こす動き

腸脛靭帯炎の原因としてよく言われるのは、**膝が内側に入る動き(ニーイン)**や、膝関節を捻りながら走る動きです。これにより、腸脛靭帯が膝の外側で摩擦を起こし、炎症が生じます。

 

  • 膝が内側に入る(ニーイン):これにより、腸脛靭帯に余分な摩擦が生じます。

  • 膝を捻って走る動き:これも腸脛靭帯の摩擦を引き起こします。

  • 跳ね上げた足のつま先が外を向いている

ここでのポイントは「摩擦が生じて炎症をおこす」ということです。


腸脛靱帯炎の治し方

腸脛靭帯の役割と摩擦の仕組み

 腸脛靭帯は、大腿骨の外側から脛骨に繋がる靭帯で、ランニング中は足を地面に着いたときに上半身が傾かないように支える役割があります。

  • 膝を伸ばしている時: 腸脛靭帯は大腿骨の外側の出っ張り(外側上顆)に触れません。

  • 膝を曲げるとき: 約30度屈曲したところで、腸脛靭帯が外側上顆を越えて後方に移動します。このとき、腸脛靭帯は大腿骨の外側の出っ張りにこすれます。

 

腸脛靱帯炎の治し方

長距離ランニングで腸脛靭帯炎が悪化する理由

 長時間のランニングでは、腸脛靭帯が繰り返しこすれることにより炎症が引き起こされます。これが膝の外側に痛みを生じさせる原因です。繰り返しの摩擦が、腸脛靭帯炎を引き起こす大きな要因となります。

 

 

腸脛靭帯炎を予防するためにできること

腸脛靭帯炎を予防するためには、適切なランニングフォームシューズの選択腰の動き下肢アライメントを意識することが大切です。また、ラクちんソックスなど、足元の安定性をサポートするアイテムを使用することで、腸脛靭帯炎の予防に繋がります。

まとめ

腸脛靭帯炎は、ランニング中の膝の動きやアライメントに関連した摩擦が原因で起こります。膝が内側に入る動き膝を捻って走る動きを避け、適切なランニングフォームを保つことで予防できます。また、ラクちんソックスは足元の安定性を向上させ、腸脛靭帯炎を予防するためのサポートを提供します。