前脛骨筋(足の甲~スネの筋肉)のストレッチ


前脛骨筋(足の甲~スネの筋肉)のストレッチ


▶ 正座でできるストレッチ

前脛骨筋のストレッチ
ストレッチ

 

 前脛骨筋は、足首の前面からスネにかけて走る筋肉で、足の動きを支える重要な役割を担っています。

この筋肉をストレッチするには、正座の姿勢が基本になります。
背筋を伸ばし、足の甲を床に沿わせてゆっくり座ります。

 

伸ばす時間は24秒間を目処に

さらに強い負荷をかけたい場合

前脛骨筋のストレッチ

 

 

💡負荷を上げたいときは、少しずつ体重をかかとに乗せてください。

💡きつい方は片脚ずつ行って構いません。ムリは禁物です。

💡さらに強く伸ばしたいときは、丸めたタオルを足の甲の下に挟んでみてください。

 

 

 さらに強い負荷をかけたい人はタオルを丸めて足の甲の下に入れて調節することもできます。  


前脛骨筋とは?

前脛骨筋

前脛骨筋は、スネの外側──いわゆる「弁慶の泣き所」にある筋肉です。
つま先を上げる動作や、ジャンプ・ランニング時の足首の安定・減速を担う筋肉であり、単なる“上げ下げの筋”ではありません。

 

跳んだり、走ったりするスポーツ競技の中での使い方は、主に足首の固定と減速です。

 

 


足首の倒れ込み、アーチの低下を防ぐ役割


足首(アーチの倒れ込み)

 

 

詳しくはこちら 

 

〈関連記事走るときの前脛骨筋

 

 

前脛骨筋が硬くなるとどうなる?


●トゥーアウト(つま先が外を向く)が起こります。

●トゥーアウトに伴ったアーチの低下を招きます。

●アーチの低下に伴いシンスプリント足底腱膜炎を招きます。

●走ったり、ジャンプの着地で足関節角度が深くなりアキレス腱炎を誘発します。

●結果として前に突っ込んだフォームで走ることになるので、着地側の踵を痛める原因になります。

●結果として腰椎の前湾を招くので腰痛の原因になります。

🔬 実際の臨床現場から

「シンスプリント=後脛骨筋の硬さ」
──とよく言われますが、それだけではありません。

私の臨床では、外スネ(前脛骨筋)側に強い炎症反応が見られた例もあります(高校生ランナーのMRI画像より)。

 

 

2本の骨(脛骨・腓骨)は、箸のように足首の距骨を支えています。
これらの骨の連動が乱れると、足首の角度が崩れ、つま先が外に開く“トゥーアウト”が起こります。


スネの内側の太い骨を脛骨(けいこつ)と言います。外側の細い骨を腓骨(ひこつ)と言います。

この二本の骨で、箸でつまむようにして、足首の骨をつまんでいます。この骨を距骨(きょこつ)と言います。

 

 

 

前脛骨筋だけではありませんが、

脛骨腓骨を結ぶ筋肉群の動きが悪くなると距骨の向きが悪くなりつま先が外を向いてしまいます

(トゥ・アウト)。

⚠ 放置すると…


 足が外に開く


アーチが落ちる

膝が内に入る(ニーイン)

各関節の生理的な動きを失い、痛みが連鎖していきます。

✅ 結論|前脛骨筋を見落とさないで

「筋力不足」「クセ」と片付ける前に──
あなたの前スネ、硬くなっていませんか?

 

前脛骨筋は、単なる補助筋ではありません。
足首とアーチの崩壊を防ぎ、膝や腰まで守る、“見えない守護神”です。
ぜひ、丁寧に伸ばしてあげてください。



前脛骨筋/ぜんけいこつきん


スポーツ競技の中で、足首の倒れ込みや、アーチの低下はシンスプリント足底腱膜炎を引き起こすだけでなく、疲労骨折や膝の痛みを引き起こします。前脛骨筋は、足首の倒れ込みや、アーチの低下を防ぐ役割り(抑制と固定)をします。